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ヨーロッパ写真美術館を訪ねた

 今年6月から9月14日まで、アメリカの著名なポートレイト写真家 Annie Leibovitz(アニー・リーボビッツG)の写真展がMaison Européenne de la PhotographieLink (ヨーロッパ写真美術館)であってる。

 実は、前々からそうなんだけど、ぶっちゃけアートとしての写真の良さが分からない。常に頭の中に「写真なんて誰でも撮れるだろう」という思いがあるからだ。絵画・彫刻などの芸術作品が芸術たりうるには、その独創性、他人の到達出来ぬ表現力・確かな技術力などが備わってこそだという信条みたいなものがあるからかもしれない。写真作品全般に対するこの、どことなく冷めた視線は、自分自身をもちょっとばかり困惑させる。そこでこういう弁解を用意している。

 「きっと、あまりにも見てきた写真が少ないために、写真作品に対する審美眼がないのだろう」と。

 なので、パリでやってる写真展をある程度積極的に見ていくことにした。その手始めとして、マレ区にあるヨーロッパ写真美術館を訪ねる。
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 ポートレート写真家で知られているだけあって、彼女の写真には様々なジャンルの数多くの著名人が登場する。ミックジャガーなどのミュージシャンもいれば、ブラッドピットなどのハリウッドスター(殆どの俳優が写っていた気がする)、スーパーモデル、更には、なつかしのコリン・パウエル元国務長官Link (個人的に好きなおじいさん)やら、大統領執務室でポーズを決めるクリントン大統領や、現ブッシュ大統領と、彼を支えるその取り巻き(ライス国務長官Link )などなど。こういう人物像は、カラーのやつも結構目立ったけど、それ以外は、殆どがモノクロ写真。日常の風景だったり、飛行機からの撮影だったり、奇をてらったポーズの被写体達。

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 なぜ、モノクロなんだろうか?モノクロというだけで、多くの人は何となくクールだと感じるものだという、ごく単純な発想が根底にあったりしないだろうかと穿った見方をしてしまう。自分のひねくれぶりも困ったものだ。

 きっと理由があってモノクロを選んでいるはずだ。被写体のシルエットに注目して欲しくて、カラーという強すぎる視覚情報を排除したかったのかも知れないし、そもそも彼女の目には、レンズを通した被写体は、モノクロな心象風景として写っていたのかも知れない。その辺りの理由を、是非とも本人に聞いてみたいところであるが、そんな機会あるわけもなく。

 かなりの数の写真があったが、それらの写真の中に、自分が適当に撮った写真を紛れ込ませたして、果たして浮いてしまうだろうか?すぐに、何だこの下手くそな構図は?とか言われてばれちゃうんだろうか。いや、別に自分でなくて、他の著名な写真家でも良い。別の写真家の写真を紛れ込ませて、区別が付くものだろうか? 写真家たるもの、何を持って勝負するのだろうか。彼らにしか撮れない写真がある? 写真展を訪れる人達に、彼らはどういう思いを投げかけるのだろうか。写真という小さなフレームに収まった小宇宙を感じて欲しいのか、それとも、その1枚の写真を撮るのに費やした、バックグラウンドに横たわる激しい息使いを感じて欲しいのだろうか。疑問は尽きないが、これは自分の内にある嫉妬心あるいは猜疑心からではなく、単に写真美を審(つまび)らかにする能力あるいは経験の無さから来るということにしておこうと思う。この、すっきりしないわだかまりをほぐすために、まずは、数多くの写真に触れるところから始めようと思う。

 ちなみに彼女の名前は聞いたことなくても、この写真は知っているだろう。これを撮ったのが彼女だ。 
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― by まーちん @ 03:22 am commentComment [6] pingTrackBack [0]

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