第一夜
こんな夢をみた。
私は、ゆっくりとゆっくりと降下していった
およそ目に映るすべてのものが静寂に包まれている
青白い月明かりが、私の身体(からだ)を淡く染める
砂漠を渡るそよ風が頬をやさしく撫でる
あぁ私は、かつて味わったことがある、そう遙か遙か遠い昔
涙が頬を伝い
はるか足元のオアシスへと滴り落ちる
私は、そっとオアシスの傍に降り立った
時折吹く風がカサカサと椰子の木々を鳴らし
水面(みなも)に小さなさざ波を立てる
漠寂(ばくじゃく)とした空気に魚達の寝息を聞く
私は、ひんやりとした砂の上に身を置いた
伸ばせば届きそうな星達
彼らは、音も立てず、瞬くことなくそこにいた
ふと、乾いた月の光が、私の瞳をのぞき込む
あぁ、月になら、私の胸の内を悟られても良い
お前は、何億年も前から私を見ていたのだから
・・・第二夜に続く
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